図面、技術説明図、および印刷 - Rhino 5の新規搭載内容
概要
物理的なプロダクトデザインでは、技術説明図や2D図面が、デザイン、開発、そしてファブリケーションの案や仕様、指示などを簡潔に伝えるために用いられます。Rhino 5の開発目標の1つは、世界各地で使われている様々な分野のすべての表記方法やスタイルを使って、2D図面や説明図を簡単に作成できることでした。機能向上した部分は主に次のとおりです。
- 注釈スタイルのよりよい管理
- 寸法のヒストリサポート
- テキストや引出線のテキストデータフィールド
- 面積および曲線長さ寸法
- 雲マーク
- アイソメトリックビュー
- 表示順序
- ページレイアウトの管理
- 印刷キャリブレーション
- 高解像度のビューポートキャプチャ
詳細は下をご覧ください...
注釈
注釈ツールに多くの新機能や機能向上が加えられました。図面を2D CAD製品にエクスポートして仕上げる必要がなくなる可能性があるということです。
新しいコマンド
- ConvertDots - Dotコマンドで作成されたオブジェクトを点またはテキストオブジェクトに変換します。
- DimArea - 閉じた曲線、サーフェス、メッシュ、またはハッチングの面積を表示するテキストまたは引出線を作成します。
- DimCurveLength - 曲線の長さを表示するテキストまたは引出線を作成します。
- DupDimStyle - 既存のスタイルをコピーして新規寸法スタイルを作成します。
- FindText - モデルの中の指定されたテキストを検索します。
- HatchBase - 既存のハッチングパターンの開始点を設定します。
- HatchScale - レイアウト詳細で、ハッチングパターンを詳細のズーム倍率に従ってスケール変更します。モデル空間では、ハッチングパターンは、ハッチング値でスケール変更されます。
- ImportDimStyles - 他の.3dmファイルから寸法スタイルを現在のドキュメントにインポートします。
- RevCloud - 雲マーク曲線を作成します。
- ScaleDimstyle - 選択された寸法スタイルのテキストサイズをスケール変更します。
- SetCurrentDimStyle - 現在の寸法スタイルを設定します。
- Text Field - テキストデータフィールドは、テキストと引出線に使用できる新しい機能です。フィールドは、Rhinoの実行中に評価される「式」で、結果はテキストに表示されます。フィールドのオプションには次が含まれます:
- numpages - ドキュメントのレイアウトページ数です。
- pagenumber - 現在のレイアウトページ番号です。
- pagename - 現在のレイアウトページ名です。
- notes - 注記の内容です。
- date - 現在の日付の構文です。
- datemodified - このファイルが前回保存された日付です。
- area - 閉じた曲線、ハッチング、サーフェス、メッシュの面積です。
- curvelength - 曲線の長さです。
- usertext - 与えられたオブジェクト/キーの組み合わせのUsertextです。
- documenttext - ドキュメントからのドキュメントテキストです。
- filename - ファイルへのパスです。
- modelunits - アクティブモデルの単位です。
- TextScale - レイアウト詳細で、テキストを詳細のズーム倍率に従ってスケール変更します。モデル空間では、テキストは、テキストスケール値でスケール変更されます。
機能改良
- 寸法
- テンプレートファイルに寸法スタイルを追加しました。
- 寸法スタイル名と矢印のスタイルにスクリプトオプションを追加しました。
- レイアウト詳細がレイアウト用紙で寸法付けされるようになり、適切にスケール調整されます。
- ヒストリのサポートが次に追加されました:Dim、DimAligned、DimAngle、DimArea、DimCurveLength、DimDiameter、DimOrdinate、DimRadius、DimRotated。
- 寸法のプロパティパネル
- マッチングボタンを使用して、選択した寸法の寸法プロパティを一致させることができます。
- 新規スタイルとして保存ボタンは、現在のスタイルを使用して新規寸法スタイルを作成し、オーバーライドします。
- プロパティのオーバーライドは、寸法スタイルの設定の抑制を可にします。
- スケールボタンボタンは、プロパティのオーバーライドにあるスケールと置き換えられました。
- スタイルを編集ボタンは、選択された寸法のドキュメントのプロパティ > 注釈
> 寸法のスタイルページを開きます。
- Dimコマンド
- スタイルがすべての寸法コマンドでオプションになりました。
- 矢先の縦横比には4:1と6:1があります。
- 新しい連続オプションでチェーン(直列)寸法を配置できます。元に戻すオプションが含まれます。
- 新しいオブジェクトオプションで、寸法配置する曲線またはエッジを選択できます。
- 引出線: テキストマスクを引出線プロパティのオーバーライドとして追加できます。
- DimAngle - 円弧またはポリライン円弧セグメントを選択する機能が追加されました。Rhinoはそれぞれの円弧の終点から自動的に補助線を引き、それらの補助線の間に角度寸法を配置します。角度の形式にDMSが追加されました。
- DimRadius
- 新しい曲線上の点オプションは、寸法の配置を補助します。引出線は半径の中心を通ることができます。矢印の位置は寸法を測る曲線上のピックされた位置に固定することができます。
- DimRotated - 最後に使用された角度が次の寸法のデフォルトとして記憶されます。
- EditText - クイックテキスト編集ダイアログ幅のドラッグ(ダブルクリック編集)でテキストの折り返しが行えるようになりました。
- Hatch
- 新しい基点を設定オプションがハッチングパターンの始点を設定します。ハッチングのプロパティページに基点を設定ボタンが追加されました。
- 予めピックされた曲線に対する余分な確認を取り除きました。
- 標準ハッチングパターンのセットがRhinoと常にロードされます。
- プロパティは、回転とスケールを入力してEnterを押すとハッチングが更新されます。
- 境界に開いた曲線を選択する機能が向上しました。
- プロパティダイアログボックスで異なるパターンを選択すると、ハッチングが更新されます。
- ハッチングに詳細の曲線とレイアウトの曲線の組み合わせを使用することができました。
- Hatchコマンドでハッチングパターンを適用すると、プレビューが表示されます。
- 境界ハッチングに曲線を予め選択できます。
- 他の.3dmファイルからパターンをロードできます。
- Leader
- 引出線のプロパティダイアログボックスにマッチングボタンが追加されました。
- 特殊製図記号: ˚、±、Øをサポートします。
- テキストフィールドオプションが追加されました。
- プロパティのオーバーライドとスタイルを編集オプションが追加されました。
- テキストは引出線がテキストを離れる部分で、横に整列されます。
- LineTypeDisplay - 新しいオプション:
- PatternBySegment - 線のパターンがキンクから再開始するのかどうかを指定します。
- PatternSegmentBreakAngle - 次のセグメントのためにパターンが再開始する角度を指定します。
- Text
- 9つの揃えオプションが追加されました。
- Rhinoのセッション間でテキストの高さが維持されるようになりました。
- テキストフィールドオプションが追加されました。
- 新しいマスクオプションで表示そして印刷で下のジオメトリを隠すことができます。マスクの色および余白を設定できます。
- 端点オブジェクトスナップがテキストのコーナーにスナップします。
ページレイアウトと印刷(Windows版のみ)
新しいコマンド
- 表示順序が2D曲線、テキスト、寸法、またはハッチングの表示順序をコントロールします。この新しい機能は、詳細ビューがレイアウトに表示される順序もコントロールします。新しいコマンドは次のとおりです:
- BringForward
- BringToFront
- ClearDrawOrder
- SendBackWard
- SendToBack
- DisableClippingPlane - アクティブビューポートの選択されたクリッピング平面をオフにします。
- ImportLayout - 別のRhinoファイルからレイアウトページをインポートします。
- 複数ページのレイアウト印刷 - 複数のレイアウト/すべてのレイアウトが一度に印刷できます。
- ShowLayersInDetail - 詳細ビューのレイヤを表示します。
- HideLayersInDetail - 詳細ビューの選択レイヤを非表示にします。
- ShowSelectedInDetail - HideInDetailコマンドで以前に非表示にされたオブジェクトのみに使用できることを除けば、ShowSelectedコマンドと全く同じように動作します。
機能改良
- HideInDetail - アクティブおよびアクティブでない詳細を含む/除外するためのオプションが追加されました。
- テキストと寸法スタイルのスケーリング - テキストと寸法がレイアウトビューポートとモデルビューポートで別々にスケーリングできるようになりました。レイアウトで異なるスケールである場合に、異なるビューポートでテキストや寸法を同じ高さに見せることが容易にできるようになります。
- ハイブリッド印刷 - 可能な際、ラスタとベクタ印刷の両方が使用されるようになりました。質の高い印刷が行えます。
- Make2D - 速度と精度が向上しました。クリッピング平面のサポートが追加されました。