線種を使用したイラストレーション

Rhino 8では、従来の線のスタイル設定に加えて、テーパ、端部のスタイル、新しい幅などのプロパティが導入されています。このガイドでは、これらの機能を組み合わせてデザインを装飾し、伝える方法を学びます。

始めてみましょう。

“Intro”

機能を強化した線種

線種は、パターン、幅、テーパのプロパティを持つ曲線スタイルです。Rhinoの以前のバージョンでは、線種は非常に限られており、曲線上でダッシュとドットで構成されるのみでした。線種はこれまで以上に美しく、強力になりました。カスタマイズした線種をサーフェスやソリッドなどに追加できるようになり、デザインの意図や芸術的なセンスを伝えることができます。

機能を強化した線種は、従来のRhinoの線種パターンと単純な印刷幅を使用するのとは異なり、次のようになっています:

  • 曲線以外にも適用できます。サーフェス、ポリサーフェス、SubD、寸法などをサポートします。
  • テーパを使用してスタイルを付加することができます。
  • 端部や結合部のスタイルを使用して、細かなスタイル調整ができます。

このチュートリアルでは、曲線があるレイヤにカスタム線種を割り当てます。新しいカスタム線種を表示できるように、表示モードをデフォルトの設定に戻すことをお勧めします。印刷時にはカスタム線種を印刷するオプションを選択することも必要です。このチュートリアルでは、これらのプロセスの概要を説明しています。

このチュートリアルでは、これらのことを行います:

  • 新しい機能強化された線種を作成
  • カスタム線種を曲線、ポリサーフェス、およびSubDサーフェスを含むレイヤに割り当て
  • 割り当てた線種のプレビュー
  • 線種をPDFに印刷

Rhinoを機能強化された線種の使用のために準備する

(Rhino 8の評価版をダウンロード、インストールしてこのチュートリアルを試されたい方は、「新しい機能強化された線種を作成する」から始めてください。)新しいカスタム線種を表示できるようにするために、表示モードをデフォルト設定に戻すことが必要になる場合があります。また、印刷時にカスタム線種を印刷できるオプションを選択することも必要です。このチュートリアルでは、これらのプロセスの概要を説明します。

次のRhinoの設定を確認する

  • 印刷プレビューをオフになっている必要があります。 (PrintDisplayコマンド)
  • 表示モード曲線幅ピクセルになっていても、機能強化された線種は表示されません。表示モードデフォルトの設定にリセットします。

表示モードをデフォルトに戻す

  1. Optionsコマンドを実行します。

  2. ビュー > 表示モード を表示します。

  3. ワイヤフレームを選択し、デフォルトに戻すを選択します。

  4. レンダリングを選択し、デフォルトに戻すを選択します。

  5. OKをクリックしてRhinoオプションを終了します。

  6. Rhinoを再起動します。

新しい機能強化された線種を作成する

線種を線種パネルで作成していきます。

  1. Rhinoをお持ちでない方は、Rhinoの現在の評価版をダウンロードしてインストールします。

    Windowsまたは Mac版の Rhino 8 Evaluation をダウンロードしてください。

  2. このチュートリアルで使用する Using-custom-linetypes.3dm モデルをダウンロードします。

  3. Rhinoでダウンロードしたモデルを開きます。

  4. コマンドプロンプトで、Linetypesコマンドを実行します。線種パネルが開きます。

  5. 線種パネルで実線をハイライトし、右クリックしてコンテクストメニューをポップアップ表示させます。

  6. メニューからコピーを選択します。実線 01が作成されます。

  7. コピーを繰り返します。実線 02が作成されます。

  8. コピーを繰り返します。実線 03が作成されます。

  9. コピーを繰り返します。実線 04が作成されます。

線種のテーパを編集する

  1. スクロールして、新規に作成した実線 01を見つけ、ハイライトします。

  2. パネルの下の部分で次の変更を実線 01に加えます:

    • 名前: Custom Taper Thick
    • 幅: 1
    • 幅の単位: ピクセル
    • テーパ: チェックを入れて有効にする
    • テーパ位置: 0.20
    • テーパ幅: 6
    • テーパ終了幅: 1
  3. スクロールして、新規に作成した実線 02を見つけ、ハイライトします。

  4. パネルの下の部分で次の変更を実線 02に加えます:

    • 名前: Custom Taper Thin
    • 幅: 1
    • 幅の単位: ピクセル
    • テーパ: チェックを入れて有効にする
    • テーパ位置: 0.50
    • テーパ幅: 4
    • テーパ終了幅: .5
  5. スクロールして、新規に作成した実線 03を見つけ、ハイライトします。

    • 名前: Custom Continuous
    • セグメントの単位: ミリメートル
    • 幅: 3
    • 幅の単位: ピクセル
  6. スクロールして、新規に作成した実線 04を見つけ、ハイライトします。

    • 名前: Custom Dashed
    • セグメントの単位: インチ
    • セグメント: 5.00, 2.00
    • 幅: 2
    • 幅の単位: ピクセル

これで、Custom Taper ThickCustom Taper ThinCustom ContinuousCustom Dashedをレイヤまたはオブジェクトに割り当てる準備ができました。

線種を曲線、サーフェス、SubDジオメトリに割り当てる

線種を曲線に割り当てる

  1. ビューポートタイトル「Radio Curves」をダブルクリックします。

  2. Layerコマンドを実行するか、レイヤパネルを開くか、レイヤパネルを現在のパネルにします。

  3. 1 RadioCurves\Taper Thickレイヤを見つけます。

    • 線種の列で、線種をCustom Taper Thickに設定します。
    • 1 Radio Curves\Taper Thinレイヤを見つけ、線種をCustom Taper Thinに設定します。
    • 1 RadioCurves\Custom Continuousレイヤを見つけ、線種をCustom Continuousに設定します。
Before After
Before
After

カスタム線種を使用した曲線

線種をポリサーフェスに割り当てる

  1. ビューポートタイトル「Radio Curves」をダブルクリックして、4ビューポート表示に戻ります。

  2. ビューポートタイトル「Salt and Pepper」をダブルクリックします。

  3. レイヤパネルで2 Salt and Pepperレイヤを見つけます。

    • 線種の列で線種をCustom Continuousに設定します。
    • OKをクリックします。
  4. DisplayPropertiesコマンドを実行します。表示モードレンダリングに設定されていることを確認します。

  5. 一般設定サーフェスエッジをチェックします。

Before After
Before
After

カスタム線種を使用したサーフェス

線種をSubDサーフェスに割り当てる

  1. ビューポートタイトル「Salt and Pepper」をダブルクリックして、4ビューポート表示に戻ります。

  2. ビューポートタイトル「SubD Chair」をダブルクリックします。

  3. Layerコマンドを実行し、3 Chair\Chair Subdレイヤを見つけます。

    • 線種の列で線種Custom Taper Thinに設定します。OKをクリックします。
    • 次に、線種の列で、線種をCustom Dashedに設定します。OKをクリックします。
    • また、1 Radio\Radio Dimsおよび2 Salt and Pepper\SP Dimsレイヤを見つけます。
    • 両方のレイヤをオンにします。
    • 次に、線種の列で、線種をCustom Dashedに設定します。OKをクリックします。
    • 3 Chair\Chair Dimsレイヤを見つけ、オンにします。
  4. DisplayPropertiesコマンドを実行します。表示モードレンダリングに設定されていることを確認します。

  5. 一般設定SubDのワイヤをチェックします。

Before After
Before
After

カスタム線種を使用したSubD

機能を強化した線種を使用して印刷する

  1. ビューポートタイトル「Subd Chair Perspective」をダブルクリックして、4ビューポート表示に戻ります。

  2. ビューポート領域の下にあるタブの中からRadio Curves Layoutタブをクリックして、アクティブにします。 次に、他のタブもアクティブにしてみます。(ビューポート領域の下にある)Salt & Pepper Layooutタブ、そしてChair SubD Layoutsタブをクリックし、Radio Curves Layoutタブに戻ってください。

  3. Printコマンドを実行します。 Rhino PDFプリンタを選択します。

    • サイズの下にあるレイアウトのページサイズを使用をチェックします。
    • 出力タイプをラスタにします。
    • 出力色表示色にします。
    • ビューと出力スケール複数のレイアウトを印刷を選択します。
    • スケール1:1またはスケール調整を選択します。
  4. 列のヘッダの下にある各レイアウトを選択して、シートをプレビューします。*プレビューするレイアウトを選択してください。*また、印刷の列のヘッダをクリックして、すべてを選択/選択解除することもできます。

  5. 印刷ダイアログの一番下の保存後に開くをチェックします。印刷が完了すると、PDFがお使いのシステムで指定されているPDFリーダーで開かれます。

  6. 次に、印刷ボタンをクリックします。PDFの名前と場所を指定します。

  7. Using-custom-linetypes.pdf (PDFファイル)をダウンロードするか、 using-custom-linetypes-done.3dm (完成モデル)をダウンロードすることもできます。

“Done 01”

“Done 03”

“Done 01”